インターネット回線・プロバイダの手続Internet connection/provider procedures

賃貸物件の入居、退去に伴いインターネット回線・プロバイダの各種手続き方法をご紹介します。

光回線の種類

光回線サービスは全国に600以上あり、それぞれ料金プランやキャンペーン内容が異なります。
しかし、これだけ数が多いと、いったい何がどう違うのか?結局どれが良いのか?判断が難しいですよね。
最適な光回線を見つけるためにも、まずは「種類ごとの特徴」を把握したうえで、具体的なサービスに目を向けていきましょう。
光回線の種類 特徴
NTT フレッツ光 特徴その1
<全国47都道府県で利用可能>

NTTの光回線(光ファイバー)は全国に整備されているので基本的にはどの地域でも使えます。
そのため、他種類の光回線が使えない地域でも、フレッツ光なら利用可能なケースが多くなります。
つまり、フレッツ光は「他に選択肢がない場合、殆どの場合に利用できる光回線」です。

サービス名 提供エリア 月額料金
フレッツ光 全国47都道府県 ・1ギガ:\3,355~\6,270
・10ギガ:\6,930
+別途プロバイダ利用料
2023年3月登録
特徴その2
<別途でプロバイダと契約が必要>

インターネットを利用する際「回線事業者」と「プロバイダ(ISP)」の契約が必要となります。
プロバイダとは、「PCやスマホでインターネットを利用可能にしてくれる事業者」のことです。
フレッツ光はあくまでも「光回線事業者」なので、別途でプロバイダとの契約が必要です。
つまり、単純にフレッツ光への申し込みをするだけでは、インターネットは利用できないのです。

光コラボレーション 特徴その1
<代表的な光コラボレーション>

フレッツ光の場合、プロバイダ利用料も含め、月\7,000~\10,000程度の料金が発生します。
一方、光コラボレーションの月額料金は(事業者によりますが)総額\3,000~\6,000程度が相場です。

サービス名 提供エリア 月額料金
ドコモ光 全国47都道府県 ・1ギガ:\2,970~\7,920
・10ギガ:\6,490~\8,800
ソフトバンク光 全国47都道府県 ・1ギガ:\4,180~\5,720
・10ギガ:\6,380~\6,930
ビッグローブ光 全国47都道府県 ・1ギガ:\4,378~\5,698
楽天光 全国47都道府県 ・1ギガ:\4,180~\5,280
so-net光 全国47都道府県 ・1ギガ:\4,928~\6,138
ニフティー光 全国47都道府県 ・1ギガ:\3,980~\5,200
ocn光 全国47都道府県 ・1ギガ
NTT東日本エリア:\3,650~\6,100
NTT西日本エリア:\3,660~\5,400
excite光 全国47都道府県 ・1ギガ:\3,696~\4,796
tepoco光 全国47都道府県 ・1ギガ:\4,400~

2022年3月登録

特徴その2
<プロバイダと別途契約が不要>

光コラボレーションを契約するとインターネットが利用できます。また光コラボレーションは、基本的に
通信事業者がプロバイダの役割も担っているので、プロバイダを探し選択しなくても済みます。

特徴その3
<独自サービスやキャンペーンが豊富>
光コラボレーション 特典・キャンペーン
ドコモ光 ドコモ光 特典・キャンペーンはホームページから
ソフトバンク光 ソフトバンク光 特典・キャンペーンはホームページから
ビッグローブ光 ビッグローブ光 特典・キャンペーンはホームページから
So-net光プラス So-net光 特典・キャンペーンはホームページから
@nifty光 @nifty光 特典・キャンペーンはホームページから
excite光 excite光 特典・キャンペーンはホームページから

2023年3月登録

特徴その4
<乗り換えが簡単>

フレッツ光と光コラボレーションは、同じ回線でインターネットサービスを提供しています。
そのため、フレッツ光から光コラボレーションへの乗り換えにあたって、工事は必要ありません。

光回線及び光コラボレーション以外の乗り換えでは、以下のような工事・手続きが必要となります。

1.電柱から住居への光ファイバー引き込み 2.室内に光コンセント設置 
3.周辺機器の設置 4.インターネット接続設定

ダークファイバー系 特徴その1
<ダークファイバーとは>

ダークファイバーとは、NTTが整備した光回線(光ファイバー)で、「普段は未使用の回線」です。

NTTは全国に光回線がありますが、その回線全てを「フレッツ光」・「光コラボレーション」で利用しないため「使われない回線」を一部通信事業者と提携し、光回線サービスを提供しています。現状ダークファイバーに
該当する主な光回線サービスは「auひかり」「NURO光」2事業者となります。

特徴その2
<比較的に回線が安定している>

「フレッツ光」「光コラボレーション」は、同じ光回線を使用するため、速度が安定しません。
ダークファイバーは利用者数が現時点で少ないため、回線速度が安定しています。

特徴その3
<利用できる地域が限られている>
サービス名 提供エリア 月額料金
au光
  1. マンションタイプ
  2. 沖縄を除く46都道府県(※)
  3. ホーム(戸建て)タイプ
  4. 北海道 東北地方 関東地方
  5. 甲信越地方(長野除く) 北陸地方
  6. 中国地方 四国地方 九州地方
  1. 1ギガ:\4,455~\8,030
  2. 10ギガ:\6,468~\9,438
nuro光
  1. 北海道 関東地方 東海地方
  2. 関西地方 中国地方 九州地方
  1. 1ギガ:\6,972~\7,933
  2. 10ギガ:\5,700~\8,300

2023年3月登録

「auひかり」「NURO光」はダークファイバー系光回線検討の場合、提供エリアをご確認願います。

電力会社系 特徴その1
<電力会社ならではの割引サービスがあります>
電力会社系の光回線の場合「電力とセット申込みで月額料金が割引」といったサービスがあります。
「動画配信サービスが無料の特典」など、独特なサービスが用意されている光回線も多くあります。
電力会社系光回線の場合、特徴的特典・キャンペーンが多いので、ホームページをご確認願います。
特徴その2
<比較的に回線が早い>
電力会社系光回線は「各社が独自整備の電線」を使用しインターネットサービスを提供しています。
NTTが整備した回線を利用している「フレッツ光」「光コラボレーション」「ダークファイバー系」に比べ、
利用者数は現時点で少ないため混雑せず、回線速度が安定しています。
特徴その3
<電力の提供エリアでのみ利用できます>
サービス名 提供エリア 電力会社 月額料金
eco光
ケイオプティコム
滋賀県 京都府 大阪府
兵庫県 奈良県 和歌山県
福井県
関西電力
  1. 1ギガ:
    \5,448~\9,062
  2. 10ギガ:
    \6,530~\10,144
コミュファ光
中部テレコミュニケーション
愛知県 岐阜県 三重県
静岡県 長野県
中部電力
  1. 1ギガ:
    \3,380~\5,775
  2. 10ギガ:
    \4,980~\6,655
  3. +機器利用料
メガエッグ光
エネルギアコミュニケーション
鳥取県 岡山県 島根県
広島県 山口県
中国電力
  1. 1ギガ:
    \3,520~\4,620
ピカラ光
ST Net
徳島県 香川県 愛媛県
高知県
四国電力
  1. 1ギガ:
    \3,520~\5,720
BBIQ光
九州通信ネットワーク
福岡県 佐賀県 長崎県
熊本県 大分県 宮崎県
鹿児島県
九州電力
  1. 1ギガ:
    \3,300~\6,380

2023年3月登録

電力会社系の光回線は都道府県単位でエリアが限定されており、選択肢は少なくなります。

インターネット回線の解約注意点

賃貸住宅の退去前に「インターネット回線の撤去工事をどのように進めればよいのかわからない方」が多いのではないでしょうか。
回線の撤去工事はインターネット回線の種類によって、工事費用や違約金が異なります。
下記の撤去工事が必要なケース、不要なケースを確認した上で、撤去工事の流れと合わせて事前に準備を進めましょう。

インターネット回線の撤去工事とは

インターネット回線の撤去工事とは、屋内に引き込んだ5ミリほどの太さがある光ファイバーケーブルを取り除く作業のことです。
この撤去工事は、電気工事士の資格を持った回線業者が工事を担当します。

光コンセント
光コンセント内観
光コンセント
一体型光コンセント外観
  1. 一体型の光コンセントは電源や電話回線、テレビアンテナなどの差し込み口とセットになって設置されているタイプです。

<解約時の連絡先と費用>

お客様が契約したインターネット回線業者にまずは退去の通知を行い、解約の手続きを進める中で回線撤去工事を依頼します。
インターネット回線は契約種類によって違約金が掛かったり撤去費用が生じます。違約金と撤去費用は解約時のタイミングで発生します。
詳しくは契約先プロバイダの公式ホームページなどで撤去前に確認するようにしましょう。

インターネット回線の撤去工事が必要な3つのケース

以下3つのケースの場合、インターネット回線の撤去工事をする必要があるので、当てはまる項目があるかチェックしてください。

① 個人から業者に依頼する場合
回線の撤去方法がわからない方は、電気工事士の資格を持った回線業者に撤去依頼をする必要があります。インターネット回線業者の
手配やスケジュール調整に時間と手間がかかるので、事前に段取りをしておきましょう。撤去工事の手配の目安は以下の通りです。
① 通常期は引越しの1ヶ月前が目安。 ② 繁忙期は引越しの2ヶ月前が目安。
② オーナーとの契約から業者に依頼する場合
インターネット回線を導入した方は、賃貸物件から退去する際、入居前の状態に戻す義務があります。この内容は、賃貸物件の契約書に
借主の原状回復義務として記されています。そのため、インターネット回線の撤去工事をしないといけません。
③ 回線事業者との契約から業者に依頼する場合
回線事業者との契約から、解約時は撤去作業が義務付けられている場合があります。契約書に「解約の際は撤去が必要」などと
記されていたら原状回復が必要です。 そのため解約時には契約書をしっかりと事前確認することをお勧めします。

インターネット回線の撤去工事が不要な3つのケース

インターネット回線の撤去工事は必ずしもやらないといけない訳ではありません。以下では撤去工事が不要なケースについて紹介します。
① 建物オーナーが導入した特定回線を利用している場合
建物オーナーが導入した特定回線の場合は、回線撤去は不要となります。
ただし、建物オーナーが導入した特定回線以外の回線を導入している場合は、撤去工事の必要があるため速やかに対応しましょう。
また無料インターネットサービス等、光回線を活用し一元契約を建物オーナーが行っている場合は、インターネット回線に係わる
一切の解約手続きは不要となります。それ以外の場合は、転居や解約時には、ONUなどのレンタル機器を返却するのみです。
② 建物オーナーに承認された前入居者のインターネット回線を利用している場合
建物オーナーに承認された前入居者のインターネット回線を利用しているため、回線の撤去工事は不要です。もともと建物管理会社や
建物オーナーの承認を得て使用している回線なので、原状回復にあたっての工事は必要ありません。
このような場合は、光コンセントへのONU差し込みだけで簡単に接続できるようになっているケースが多いです。転居や解約時には、
ONUなどのレンタル機器を返却するのみです。
③ 個人が導入した回線で、建物オーナーに回線不撤去が承認された場合
建物管理会社や建物オーナーの立場から、次の入居希望者のために「そのまま回線を残しておいて欲しい」と考えるケースがあります。
また入居者様の立場から「回線撤去費用が掛かるのでそのまま残せないか」と考えるケースがあります。退去時に「回線不撤去」が
建物オーナーに承認された場合は、撤去の必要がございません。

インターネット回線撤去工事の流れ

解約手続きから回線撤去工事当日までの流れを紹介します。

① 解約手続きをする

インターネット回線の解約手続きを行います。手続きは、インターネットサービス提供者のホームページを調べて問い合わせ願います。
電話で問い合わせをする際は、引越しシーズンは繋がりにくい可能性があるためご注意ください。
解約手続きは、なるべく引越しシーズンの3、4月を避けた繁忙期以外で行うことをお勧めします。引越しの予定が早めに決まっている方は引越しが決まった段階でお問い合わせしてください。

② 撤去工事を予約する

解約手続き後は、回線の撤去工事を依頼し日程調整をしましょう。引越し直前の連絡では、退去に間に合わない可能性があります。
引越準備は行うことが多いため、インターネット回線撤去工事の予約や手続きなどを忘れがちです。そのため、撤去工事の予約は
1ヶ月前に連絡しておきましょう。
万が一、回線撤去工事を忘れてしまった場合は、建物オーナーや建物管理会社に代理立ち会いをしてもらえるか相談してみてください。
ただし、手数料が発生する可能性もあるためご注意ください。 ※ 弊社の代理立会は5千円(税別)となります。(2023年3月現在)

③ 撤去工事立会い

回線撤去工事は、立会いが必要となります。回線撤去工事の予約日に工事担当者が派遣されるので、その日は自宅待機をしてください。
回線撤去工事の具体的な作業内容は以下のようなものがあります。

① 光コンセントの撤去 ② ケーブルの除去 ③ 壁の穴埋め

工事にかかる時間は、構造や設備によっても異なるため、余裕をもった日程調整をしておきましょう。
ONUなどレンタル機器返却のみの場合は、立ち会いをする必要はありません。自分で接続機器を外し返却手続きをしましょう。